通常、床面と足が密着した状態で歩行すればガラスの上でも滑りにくいものです。 しかし、床面と足の間に、水や油分等の別要素が入り込むことにより「滑り」が発生しています。特に浴室やプールサイドと水周り関係の場所では、水垢や温泉成分、体脂肪分等が付着することもあり、さらに滑りやすい状況が作られます。 また、クッション性のある履物が滑りやすいのは、中に入っている空気がすべりの要因になっているのです。
石材に含まれる軟らかい成分を化学反応で溶かし、直接約7マイクロメートルの穴を床材にあけて滑りにくくする技術です。 穴の数は成人男性の片足一歩分で約6万から10万個になり、床が濡れると、その無数の穴の中に水が入り足底との吸盤力が強まるため、水の移動が抑えられて滑り止め効果が現れます。
吸盤力とは穴に入った水の表面張力効果を利用してできる力のこと。1つ1つの穴の大きさは小さいが、穴が無数に集まれば大きな力となり、高い滑り止め効果を生み出します。SGSは、滑りの原因である「水分」を逆に活用し、滑りにくくする画期的な工法です。
SGSによって床材にあける穴の大きさは約7マイクロメートル。 これは、ほぼ人間の赤血球と同じ大きさで、スギ花粉のおよそ10分の1。 電子顕微鏡でなければ確認できないくらい小さな穴です。 そのため、床材に凹凸ができることなく美観や質感を最大限に活かしながら、 高い滑り止め効果を得ることができるのです。
施工前
施工後